難病でも海外留学できた話

海外留学
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皆さま、こんにちは。
百々麻衣子(どどまいこ)です。

今日は 難病でも海外留学できた話 をしたいと思います。

「難病だけど、留学したい」と思い悩んで、
ここにたどり着いたあなたのお役に少しでも立てれば幸いです。
今、持っている「留学したい」という気持ちを大切にしてください。
諦めなければきっといつか叶うと思います。

難病で留学をするということは不安もありますが、
一つ一つその問題解決していけば、必ず実現できると思います。

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私の病気「難病」のこと

私の病気は「原発性免疫不全症」という難病です。
自分で免疫が作り出せないので、風邪にかかりやすく、
すぐに中耳炎になったりお腹が痛くなったりします。

漠然と「いつか留学してみたいな〜!」という憧れがあったのですが、
3週間に1度病院で点滴をしなければいけない環境下にいたので、
「留学なんて絶対無理!」と決めつけてあきらめていました。

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キッカケは新しい薬との出会い

免疫が作り出せないので、定期的に薬による免疫の補充をしています。
以前は「ガンマガード」という薬を使っておりました。

この薬は静脈に入れて使用するので、3週間に1度必ず病院に通って、
半日かけて免疫を補充する必要がありました。
5〜6時間といえども点滴に繋がれて身動きが取れないのはかなりの苦痛でした。

とある日、
先生が「今度、自分で注射して使える新しい薬が出るんだけど使ってみない?」と
打診がありました。

その薬の名は、ハイゼントラ

ハイゼントラの特徴

デメリット

  • 一週間に一度の注射になること。(準備片付けまで約4〜3時間かかります。)
  • 針を刺すのが痛いこと。
  • 自分で行うので自宅で薬の管理が必要になること。
    (ハイゼントラは2~25℃で保存する必要があります。)

メリット

  • 2・3ヶ月に一度の来院で良くなること。
  • 1週間に一度の補充なので、免疫が下がりにくく、今よりも風邪を引きにくくなること。
  • 自宅でできるので好きな時間にできること。
  • 飛行機に持ち込めるので長期旅行も可能になること。

この時、心の底にあった留学したい気持ちが多分溢れ出て、
この薬ならいつか留学できるかもしれない。」と 即決で切り替えることを決めました。

今は1週間に一度「ハイゼントラ」という液体の薬を自分で皮下注射しています。
(※皮下注射とは皮下組織(皮下脂肪)の中に薬を注射する方法です。)

この薬との出会いが「留学したい」という抑えていた気持ちを開放し、
改めて「留学する」ということが夢になりました。

留学するまでに乗り越えなくてはならないこと

「本当に留学できるかもしれない。」そんなワクワクした気持ちは今でも忘れられません。
毎日毎日、インターネットを検索しては留学に思いを馳せていました。

だけれども、一つの壁を乗り越えたらまた見えない壁があるもので、
一番の問題は「仕事はどうするのか?」ということ。

当時の私はフリーランスのグラフィックデザイナーをしており、
企業からの広告などを請け負って作っていました。

将来的には畑の全然違う自分のアパレルブランドを作って、
海外展開してみたいなー。とか漠然と思い描いており、
喉から手が出るほど、留学を経験してみたかったのですが、
仕事を理由になんとなく、遠回しにしていました。

ここからは、嘘みたいな話だけれども、
クライアントから突然「4月からお仕事が振れなくなります。」という
実質、首を宣告されたのです。
確か、まだ寒い2月の時期でした。

普通ならガラガラと目の前が真っ暗になるところだけど、
いや、たぶん少しの時間、お先真っ暗にはなったのだけれど、
沸々と「留学ができる!」「留学してみせる!」っていう強い気持ちに変わっていて、

気がつけば、アメリカ、ロサゼルスに飛ぶ飛行機の中にいました

私は前しか見えていませんでした。

こんな風に私は本当にラッキーな形で一番の問題を解決し留学することになったのですが、
留学を叶える近道は自分が抱えている「留学できない理由」を書き出し、
認識し、一つ一つ、問題解決していくのが一番の近道だと思います。

例えば不安に思っていることや、問題を書き出します

  1. お金のこと 
  2. 家族の理解を得られるか?
  3. 体調管理はできるか?
  4. 仕事はどうするのか?
  5. 薬はどうやって機内に持ち込むのか?
  6. 難病でも入れる海外保険があるのかどうか?

留学実現には一つ一つ解決するしかありません。

  1. お金のこと →コツコツ貯金で解決!
  2. 家族の理解を得られるか? →自分の気持を素直に相談して理解を得る。
  3. 体調管理はできるか? →ハイゼントラに変えたことで、体調が安定。
  4. 仕事はどうするのか? →1週間・1ヶ月の短期留学にする。
  5. 薬はどうやって機内に持ち込むのか? →以下で詳しく紹介します。
  6. 難病でも入れる海外保険があるのかどうか? →以下で詳しく紹介します。

悩みは個々に違うと思いますが、こんな風に書き出せば、
問題点がわかりやすく、解決していくたび前進しているのがわかるのでおすすめです!

どうしたらいいかわからない、と多くの方が不安に思う、
薬の持ち込み方法」と「海外保険について」は
下記に詳しくまとめました。

海外に医療機器や薬を持ち込む方法

乗る飛行機や、持ち込む国によって、違いはありますが、
基本的に酔い止めや風邪薬、胃腸薬などの市販薬のうち錠剤と粉薬のものは、
特に制限なく持ち込むことができます。

では液体の薬の場合はどうか?

基本的に、渡航期間中に医療上必要な液体の薬の場合も、
通常の液体の制限容量を超えていても機内持ち込みを認めています。
薬によっては診断書(英文)が必要になる場合があります。

医療機器の持ち込みは、事前申告が必要です。

それでは、医療機器や医薬品を機内に持ち込むための、
おおまかな手順を紹介します。

アメリカの場合

私の場合は、「ハイゼントラ」という液体の薬、
薬を皮下注射する時に必要な「医療機器(ポンプ)」
「針・チューブ・針入れ」などを機内に持ち込みました。
その時の方法を紹介します。

医療機器の機内持ち込み手順

1. まずはじめに、乗る予定の飛行機会社を決める。
最初は中国を経由して、アメリカへと思っていたのですが、
中国の飛行機会社に確認をした時に、中国に入国するときの保証ができませんと申し出があって、
直行で行けるアメリカン航空に決めました。

2. 電話で直接持ち込み可能か、問い合わせます。
持ち込む予定の医療機器の品番・型番を調べてから、電話をかけます。
アメリカン航空場合、一番下に小さくお問い合わせという項目があり、
特別なお手伝い/障がい者サポートチームというページに、
電話番号が記載されています。
分かりづらいので電話番号を記載致します。
●アメリカン航空 お問い合わせ電話番号 03-4333-7675 (日本)

※乗る飛行機によっては共同運行便の場合がございます。
その場合はそれぞれの飛行機会社に、電話して確認してください。

3. 【許可が取れたら】予約!
予約がとれたら乗る飛行機の便を再度電話で連絡します。←必ず連絡を忘れずに。
これで終了です。

の機内持ち込み方法(アメリカ・米国) ハイゼントラの場合

用意するもの

1.日本語と英文の診断書(英文薬剤証明書)。

かかりつけのお医者さんに診断書を書いてもらいましょう。
内容は病名、服用している薬の名前、薬の投薬量、使用する医療品(針、チューブ、ポンプ)などが明記してあるものが良いと思います。

2.必要な量の薬・医療品(針、チューブ、ポンプ、針入れ)を用意。

医療品はそれぞれジップロックに入れ、わかりやすいように、英語で明記します。
(Needle, tubes, syringe)等。
針入れは、小さなペットボトルで代用しました。
(ガムテープにDisposable needle boxと明記し、
貼り付けて使用。かさばらないのでおすすめです。)
※今は「ディスポ針ボックス」で検索すると、安く売っているので、
買って用意してもいいかもしれませんね。

3.自分の病名を説明できるTSA notification cardの用意。

こちらのカードは自分の病状などを記入し、
セキュリティ担当者に伝えるカードです。
実は使うことなく帰国したので、入国時には必要ないのかもしれませんが、
念のため、記載しておきます。
カードをダウンロードし、印刷して空欄に病状を記入しました。

「I’m common variable immunodeficiency.
I have liquid medicine,syringes, needles and pump.」
(私は分類不能型免疫不全です。 薬液、注射器、注射針、ポンプを持っています。)

薬のことで、聞かれたら英語で答えられるよう
あらかじめ用意していくのもいいかもしれませんね。

薬を機内に持ち込む上で、注意すること

以下のルールを必ず守って、持ち込むようにしてください。

  1. 薬の成分が分かるよう、パッケージやラベルは必ずそのままで持ち込む。
    封を開けない。
  2. 持ち込み可能な薬の量は、必要な量だけ。
    多く持っていくことはできません。(最大3カ月)
  3. 薬を持ち込む際は必ず手荷物へ
    (ハイゼントラは温度管理が必要なので、保冷バッグに保冷剤を入れました。)
  4. 必ず必要な量を忘れず持っていく。忘れた場合郵送による持ち込みは出来きません

最後に注意すること

機内には持ち込めるが、入国する際にNGになるというケースもあるようで、
どの薬が持ち込み不可になるかは国別に調べる必要があるかと思います。
どこで知ることができるかというと、
それぞれの大使館のホームページや外務省 海外安全ホームページで確認できます。
オーストラリアではハイゼントラ事前の持ち込み許可が必要なようです。
しっかり確認してから、出発してください。

難病でも入れる海外保険

持病や難病の方が、留学や旅行する上で一番心配されることは、
入れる海外保険があるのか?ということだと思います。

「安心してください。入れる保険ございます!」

インターネットで調べると色々選択肢が出てくるのですが、
ネットから加入できるおすすめの保険2つを紹介します。

1. AIG損害保険

インターネットから加入する場合、ほとんどの海外保険は持病のある人の加入をNGとしているのですが、AIG損害保険なら持病でも加入できて、その持病悪化時の、補償までしてくれる海外保険を販売しています。ただし、旅行期間は31日までと日数制限がついてます。
(32日以上の旅行の場合には窓口での加入が必要になるようです。)
また、インシュリン注射・透析など投薬については補償対象外になるそうです。
保険料は他と比べるとやや高く感じますが、
安心を買えると思うと一番プライスレスな商品だと思います。

〈〈 31日以内の契約では下記の補償もついています! 〉〉

▼緊急な歯科治療

ご旅行中に生じた急激な歯の傷みや苦痛を一時的に除去・緩和するための応急治療を補償します(10万円限度)。

▼持病・既往症

「持病・既往症」について、応急治療費用などが補償される特約をセット(300万円限度)。旅行開始前に治療を受けたことがある病気が急激に悪化した場合も補償されます。

▼妊娠初期の異常

妊娠初期の異常による症状(妊娠満22週以後の発症は除きます。)も補償されます。


私もこの保険に加入して留学しました。
31日までの短期留学なら断然こちらをおすすめします!

一度資料請求をしてみるのもいいかもしれません。
AIG損保

2. ジェイアイ傷害火災保険のたびほ

2つめに紹介するこちらの保険は、留学ではなく旅行の時におすすめの保険となります。
持病や既往症については、補償の対象となりませんが、
保険料が安く31日以内の旅行時におすすめです!

32歳以下の方は、オプションで「疾病に関する応急治療・救援費用」に入れるケースもあるようです。(31日を超えるの留学の場合限定)気になる方は問い合わせるといいと思います。

公式ページはこちら
【公式】海外旅行保険・留学保険《t@bihoたびほ》

最後に一番大切なこと

難病でも海外留学できた話 」を最後まで読んで頂きありがとうございます。
留学に向けてのお手伝いが少しは出来たでしょうか?

一番大切なことは、誰かにまずは話してみることだと思います。
無理だと決めつけて蓋をしてしまうと、見える道も見えなくなるものです。

声に出して見ると、以外に家族や周りの人たちが助けてくれるものです。
私は、短期の留学でしたが、とても身になる。いい経験が出来たと思っています。
自分の体調と相談しながら、ぜひ留学への夢を叶えてくださいね。
陰ながら応援してます!

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